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伝票による仕訳と起票
3伝票制
伝票を使用するのは、主に仕訳帳の代用を目的としています。3伝票制では、取引はいずれかの伝票に記入されることになりますから取引が発生した順に綴っていけば仕訳帳の代用になります。入金伝票、出金伝票、振替伝票の3種類の伝票を使用します。
伝票と記入の仕方
【例】
(取引) 10月12日東京商店に甲商品(100個 @¥6,000)¥600,000を売り渡し、代金のうち¥100,000は現金で受け取り残額は掛とした。
(仕訳)
普通仕訳 |
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|
|
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|
(借方) |
現金 |
¥100,000 |
(貸方) |
売上 |
¥600,000 |
|
売掛金 |
¥500,000 |
|
|
|
伝票仕訳 |
|
|
|
|
|
@ |
現金 |
¥100,000 |
|
売上 |
¥100,000 |
|
売掛金 |
¥500,000 |
|
売上 |
¥500,000 |
|
|
|
|
|
|
A |
売掛金 |
¥600,000 |
|
売上 |
¥600,000 |
|
現金 |
¥100,000 |
|
売掛金 |
¥100,000 |
Aの仕訳の記入例を示します。
入金伝票 NO111
平成12年10月12日 |
検印 |
検印 |
検印 |
㊞ |
㊞ |
㊞ |
|
摘 要 |
金 額 |
・甲商品(100個@¥6,000) |
100,000 |
・ |
・ |
・ |
・ |
合 計
|
100,000
|
|
出金伝票・・・・この伝票は使用しません。
出金伝票 NO121
平成12年11月1日 |
検印 |
検印 |
検印 |
㊞ |
㊞ |
㊞ |
|
摘 要 |
金 額 |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
合 計
|
あ |
|
振替伝票
|
検印 |
検印 |
検印 |
㊞ |
㊞ |
㊞ |
金 額 |
勘定科目 |
摘 要 |
勘定科目 |
金 額 |
600,000
|
売掛金
|
東京商店 |
売上
|
600,000 |
あ |
あ |
甲商品100個@¥6,000 |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
あ |
|
|
伝票記入の仕方
(入金伝票、出金伝票)
番号欄・・・・・・・取引の発生順に一連の番号を記入します。
日付欄・・・・・・・取引の発生した日付を記入します。
科目欄・・・・・・・現金の相手勘定科目を記入します。
入金先・・・・・・・現金の受け取り先を記入します。(入金伝票)
支払先・・・・・・・現金を渡す相手先を記入します。(出金伝票)
摘要欄・・・・・・・取引の内容を簡単に記入します。
金額欄・・・・・・・取引金額を記入します。¥マークは省略するのが一般的です。
合計欄・・・・・・・取引金額の合計を記入します。
押印欄・・・・・・・伝票作成者、取扱者などの印を押します。
伝票記入の仕方(振替伝票)
現金の入金・出金に関係のない取引を仕訳する伝票で入金伝票や出金伝票と違って、借方には借方勘定科目、貸方には貸方勘定科目を記入します。
上記仕訳@の例のように、振替取引には全部振替取引のほかに現金の収支を一部含んだ一部振替取引があります。その場合は、現金取引の収支額に相当する金額は入金伝票か出金伝票に記入し、残額については振替伝票に記入します。
上記仕訳@の例において伝票記入する場合、売上勘定が入金伝票の¥100,000と振替伝票に¥500,000と分かれて記入されると、後日、照合、突合せなどを行う場合に不便となります。よって、このような一部振替取引は、取引をいったん全額掛売りと考えて、仕訳を行い、直ちに売掛金を現金で受け取ったように処理する仕訳方法です。この仕訳方法は実務でよく用いられています。
【例】
次の伝票に基づいて、仕訳をしてください。
入 金 伝 票
平成○年7月5日
(仮受金) 70,000 |
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出 金 伝 票
平成○年7月7日
(未払金) 140,000 |
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(仕訳)
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(借方科目) |
金額 |
|
(貸方科目) |
金額 |
7/5 |
現金 |
70,000 |
|
仮受金 |
70,000 |
7/7 |
未払金 |
140,000 |
|
現金 |
140,000 |
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