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資本に関する勘定 個人企業では、店主が時々、私用に店の現金や商品を引き出して使用することがあります。そこで、店主の生計費と業務上の費用を明確に区分しなければ正確な損益計算ができているとはいえない。私用に引き出した場合には、資本金の引き出しとしてその金額を減少させます。しかし店主の引出しがしばしば行われる場合、資本金勘定にその都度記入しないで、別の勘定を設けて記入します。(例:店主勘定、引出金勘定、 実務では店主貸勘定および店主借勘定を用います)
資本金勘定の翌年繰越額 【例】 1. 店主が生計費ために現金¥50,000を引き出した。 2. かつて店主が私用に引き出した現金のうち¥30,000を営業用に戻しいれた。 3. 決算にあたり、引出金勘定の残高¥20,000を資本金勘定へ振り替えた。 (仕訳)
●参考 1. 業務上ではなく個人的なことで業務用の現金を使用した場合、資本金がその分だけ減少するわけですが、資本金勘定からすぐに差し引かず引出金勘定(店主勘定)を用いてその勘定の借方に記入しておきます。そして、決算時に引出金勘定の残高を資本金勘定に振り替え記入します。 2. 店主が私用に引き出した分の一部が戻された場合の仕訳は、「1.」の仕訳の逆を記入し、戻された金額を各勘定に記入します。 3. 決算が到来し、引出金勘定の期末残高を資本金勘定へ振り替え記入するための仕訳です。資本金勘定の借方と引出金勘定の貸方にその金額を記入します。 【問題】 1. 水道光熱費¥14,000を現金で支払った。このうち、¥4,000については店主の家事費である。 2. 決算に際し、引出金勘定の借方残¥30,000を資本金勘定に振り替えた。 |