Main Page 簿記学習

有価証券の取引

株式､社債､公債などを購入（取得）したり､売却したときには､有価証券勘定（資産の勘定）で処理します。有価証券は時価によって売買されます。購入したときは有価証券勘定の借方に記入し､売却のときは､購入価格で貸方に記入します。
また､購入の際に支払った手数料は､有価証券の購入価格に含めて記入します。
有価証券を売買しますと必ず売却益もしくは売却損が発生します。売却益は有価証券売却益勘定（収益の勘定）で処理し､売却損は有価証券売却損勘定（費用の勘定）で処理します。そして､期末の決算整理事項の対象になる場合に有価証券の評価があります。これは､決算時に時価が帳簿価格より低い場合に限って時価で評価を行うことがあるからです。有価証券評価損の発生は､有価証券評価損勘定（費用の勘定）を用いこの借方に記入します。

【例】

（仕訳）

●参考

1.株式を購入したときは､有価証券勘定に購入時の価額を借方に記入します。ここでは､額面￥50,000の株を時価￥70,000で購入しています。（株数×時価=買入価額￥7,000,000）また､手数料￥35,000も買入価額に加算します。
2.有価証券を売却した場合の例で､有価証券勘定の貸方に減少額を記入します。ここで記入する価額は､売却価額ではなくて､購入時の価額を減少することになります。
購入時の価額（株式50株×￥70,000=￥3,500,000と手数料50株/100株×￥35,000=￥17,500）と売却時の価額（株式50株×￥80,000=￥4,000,000）との差額（￥482,500）は､有価証券売却益です。よってこの売却益（￥482,500）は有価証券売却益勘定の貸方に記入されます。
3.有価証券勘定で処理される証券は､株式のほかに社債､公債などがあります。この例は､社債を買入れた場合の例です。
買入価額の計算は､（￥10,000,000×￥98,50/￥100=￥9,850,000）です。
社債は､1株ではなく￥100につきという単価で売買されます。
よって､有価証券勘定の借方に上記買入価額を記入し､購入に際し振出した､小切手振出し額を当座預金勘定の貸方に記入します。

【問題】
次の取引の仕訳をしてください。

有価証券の評価

有価証券の評価は期末決算時に修正するのが一般的です。

【例】

（仕訳）

●参考
有価証券の評価替えをする場合は､買入価額より時価の方が低い場合に限って行うことができます。この損失は､有価証券の減少ですから､有価証券勘定の貸方に買入価額と時価との差額を記入します。また､この損失（減少額）は､有価証券評価損勘定（費用の勘定）を設けてその借方に記入します。
評価損の計算：　（￥70,000-￥65,000）×1,000株=￥5,000,000

【問題】
次の取引の仕訳をしてください。

戻る