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伝票による仕訳と起票2

仕入伝票・売上伝票

3伝票(現金伝票、出金伝票、振替伝票)のほかに、仕入伝票、売上伝票が利用されます。
仕入取引に関しては、仕入伝票に記入し、売上取引に関しては、売上伝票に記入します。また、仕入伝票と売上伝票には、相手勘定科目の記入は行いません。なぜなら、仕入の相手勘定科目は買掛金で、売上の相手勘定科目は売掛金となるからです。すべて掛取引として考えて処理するからです。

(仕入伝票記入例)

NO111

仕入伝票

東京商店 殿

平成12年10月12日

検印

検印

検印

品   名

数量

単価

金額

摘  要

ABC商品

40

4,500

180,000

掛買い

合       計

180,000

(売上伝票記入例)

NO123

売上伝票

京都商店 殿

平成12年10月12日

検印

検印

検印

品   名

数量

単価

金額

摘  要

ABC商品

40

6,000

240,000

掛売り

合       計

240,000

 

【例】

次の3枚の伝票に基づいて仕訳帳に記入してください。小書きは省略。

入 金 伝 票

平成○年3月7日

(売掛金)       100,000

出 金 伝 票

平成○年3月7日

(前払金)       60,000

仕 入 伝 票

平成○年3月9日

仕入先  東京商店

仕入金額    200,000(掛)

仕 訳 帳

P.8

摘    要

元丁

 

借  方

 

貸  方

a a a

前ページ繰越

a  

600,000

 

600,000

3

7

(現金)

a a  

100,000

  a
a a a

(売掛金)

a   a  

100,000

a

(前払金)

a a  

60,000

  a
a a a

(現金)

a   a  

60,000

a

9

(仕入)

a a  

200,000

  a
a a a

(買掛金)

a   a  

200,000

a a a a a   a   a

 

【例】

次の2枚の伝票に基づいて,仕訳帳に記入してください。小書きは省略。

入 金 伝 票

平成○年4月10日

(売掛金)      400,000

売 上 伝 票

平成○年4月11日

得意先     浦安商店

売上金額     500,000(掛)

仕 訳 帳

P.7

摘     要

元丁

a

借  方

a

貸  方

a

a

前ページ繰越

a a

1,129,000

a

1,129,000

4

10

(現金)

a a a

400,000

a a
a

a

a

(売掛金)

a a a a

400,000

a

11

(売掛金)

a a a

500,000

a a
a a a

(売上)

a a a a

500,000

a a a a a a a a a

●参考

入金伝票は必ず借方に現金勘定が発生する伝票です。相手勘定科目の貸方は売掛金で、金額は¥400,000を記入します。売上伝票は、必ず貸方に売上勘定が発生する伝票です。相手勘定科目の借方は、売掛金で、金額は¥500,000を記入します。

【例】

大阪商店から商品¥500,000を仕入れ、代金のうち¥150,000は現金で支払い、残額は掛けとした。取引について、出金伝票を(あ)のように作成したとして、(い)の振替伝票の記入をしてください。

(あ)

出 金 伝 票

平成○年4月22日

(仕  入)       150,000

(い)

振   替   伝   票

借 方 科 目

金  額

a

貸 方 科 目

金  額

a a a
a a a a a

(仕訳)

(借方) 仕入    350,000    (貸方) 買掛金    350,000

●参考

このような一部振替取引には、2つの仕訳と記入があります。

1

(借方) 仕入

150,000

(借方) 現金

150,000

仕入

350,000

買掛金

350,000

a a a a a a a a

2

仕入

500,000

買掛金

500,000

買掛金

150,000

現金

150,000

●参考

この例は、(1)の仕訳によって伝票記入しています。出金伝票の相手勘定科目が「仕入」と記入されている。(2)の場合では、出金伝票の相手勘定科目が「買掛金」となるからです。よって、振替伝票に記入する仕訳は、現金以外の取引で、(借方)仕入 350,000 (貸方)買掛金 350,000と記入します。

【例】

大阪商店に商品¥600,000を売り渡し、代金¥250,000は現金で受け取り、残額は掛けとした取引について、入金伝票(あ)のように作成したとして、(い)の振替伝票に記入を示してください。

(あ)

入 金 伝 票

平成○年5月14日

(売掛金)      250,000

(い)

振    替   伝    票

借方科目

金額

a

貸方科目

金額

a a a a a

(仕訳)

(借方) 売掛金

600,000

(貸方) 売上

600,000

●参考

取引の仕訳を示します。

1.(借方) 現金

250,000

(貸方) 売上

600,000

売掛金

350,000

2. 現金

250,000

売上

250,000

売掛金

350,000

売上

350,000

3. 売掛金

600,000

売上

600,000

現金

250,000

売掛金

250,000

上記の仕訳から入金伝票への記入を判断すると、(3)の仕訳で記入されていることがわかります。よって、振替伝票の記入仕訳は、(借)売掛金600,000(貸)売上600,000となります。

【例】

次の2枚の伝票は、ある1つの取引について作成されたものです。取引を推定し、その取引の仕訳を示してください。

振 替 伝 票

平成○年6月10日

(売掛金) 800,000  (売上) 800,000

入 金 伝 票

平成○年6月10日

(売掛金)       200,000

(仕訳)

1. (借方) 現金

200,000

a (貸方) 売上

800,000

a 売掛金

600,000

a a a a
a a a a a a a
2.  現金

200,000

売掛金

200,000

売掛金

800,000

a 売上

800,000

仕訳は、どちらを答えても正解です。

 

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