自動車等の租税公課の記帳及び小切手による取引
【問】自動車購入に伴って支払う自動車取得税、自動車重量税、自動車税、自賠責保険料、任意保険料、登録手数料、、消費税を一括して小切手を振出して支払ったときの費用のとり方と記帳方法についてどのように処理しますか。
【答】自動車取得税、自動車重量税、自動車税は、租税公課勘定(
経費項目借方)欄)へ記入し、自賠責保険料、任意保険料は、保険料勘定(経費項目借方欄)へ記入し、登録手数料は、雑費勘定(経費項目借方欄)へ記入します。また、消費税は、仮払い消費税勘定(資産項目借方欄)租税公課勘定(経費項目借方欄)のどちらかの勘定へ記入します。
消費税の勘定科目の記帳区別は、外税方式(仮払い消費税)、内税方式(経費勘定科目)の違いによるものです。
【仕訳例】
下記の条件設定にて、仕訳例を示します。
自動車取得税\150,000-、自動車重量税\94,500-、自動車税\58,000-
自賠責保険料\38,450-、任意保険料\80,000-、
登録手数料\48,000-
消費税\160,000-
合計支払い小切手額\628,950-
(借方)
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(貸方)
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租税公課
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302,500円 |
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当座預金
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302,500円 |
保険料
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118,450円 |
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当座預金
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118,450円 |
雑費
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48,000円 |
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当座預金
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48,000円 |
仮払い消費税
(租税公課)
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160,000円 |
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当座預金
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160,000円 |
【注1】上記仕訳例のように実務では、複合仕訳を利用せずに単純仕訳で処理するのが一般的です。
【注2】小切手での取引は、実際の現金の出入がないものだから、よく記入洩れになります。小切手帳の「控え」や「当座勘定照合表」を毎月銀行から取り寄せて保存し、記入洩れがないかをチェックする。特に、年末の決算整理時には、保存している小切手「控え」「当座勘定照合表」それに加えて普通預金通帳等の記帳を照合して、記帳洩れがないかを必ず調べます。
また、小切手を取り立て依頼した日と実際に預金に入金される日は、場合によって2〜3日ズレることがあります。支払小切手も、振出日に預金から引き落とされるわけではありません。「当座勘定照合表」と照合しますと記帳日と実際の入金や出金の日にズレがありますが、このようなズレを訂正する必要はありません。訂正する代わりに、例えば、当座勘定照合表に「5/30振出し分」とメモ書きしておけばよいのです。
実務Q&A