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引当金 退職給与引当金 引当金勘定(負債の勘定)を設けるのは、当期に費用の支出原因があり、来期以降に発生する特定の費用を見込んで(予想して)、その金額を合理的に見積もることができ、その繰入額が費用として計上できる。(実務上、損金経理として費用計上される。) 【例】 1. 決算時(会計期末)に退職給与引当金¥850,000を繰り入れた。 2. 従業員甲野一郎の退職に際し、退職金¥500,000を現金で支給した。ただし、退職給与引当金が¥3,500,000ある。 (仕訳)
●参考 2. 従業員に退職金を支払ったときの仕訳で、これは、負債の減少と資産の減少ですから退職給与引当金勘定の借方と、現金勘定の貸方にその金額を記入します。 修繕引当金 この引当金は、毎期発生する可能性がある設備の補修、修理に備えて設けます。実際、翌年度以降に修理を行って、代金を支払った場合には、修繕引当金(負債の勘定)の借方に記入します。 【例】 1. 決算時(会計期末)に、修繕引当金¥1,500,000を繰り入れた。 2. 機械設備を修理し、この代金¥1,800,000を小切手を振出して支払った。なお、この修理を予定して、前期末に修繕引当金¥1,500,000を計上してある。 (仕訳)
●参考 1. 決算期(会計期末)に引当金の計上の仕訳を問う問題です。これは、負債の増加と費用の発生ですから、修繕引当金勘定の貸方と、修繕引当金繰入勘定の借方に記入します。 2. この例題は、修繕をし、その代金を支払ったときの仕訳を問う問題です。負債の減少、資産の減少、費用の発生を同時に仕訳します。まず負債の減少は、修繕引当金勘定の借方に記入し、資産の減少は、当座預金勘定の貸方に記入します。この例では、修繕費の支払いが修繕引当金より多いので、多い部分の支払額は修繕費勘定(費用)の借方に記入されます。 【問題】 1. 決算時(会計期末)に、退職給与引当金¥1,400,000を計上した。 2. 従業員乙野二郎が退職したので、退職金¥1,000,000を小切手を振出して支払い、同額分の退職給与引当金を取り崩した。 3. 会計期末に、修繕引当金¥600,000を計上した。 4. 機械設備の修繕を行い、¥700,000を現金で支払った。なお、すでに修繕引当金¥600,000が設定されている。 |