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営業外費用、特別損益 支払利息割引料、貸倒償却、諸引当金繰入額、繰延資産償却、雑損失 固定資産売却(除却)損、諸特定引当金繰入額、前期損益修正損 法人税等充当額、前期繰越利益(損失)、積立金目的取崩額、 中間配当額、利益準備金積立額 支払利息割引料勘定の内容 短期借入金、長期借入金の利息、受取手形の割引料、社債支払利息等を処理する勘定です。 【例】 ※ 短期、長期の借入金に対して支払う利息、保証料 ※ 受取手形の手形割引料 【仕訳例】 ※ 利息支払時の仕訳 (借方) 支払利息割引料 (貸方) 当座預金 ※ 期末未払い利息の計上 (借方) 支払利息割引料 (貸方) 未払費用 (決算期末時) (借方) 未払費用 (貸方) 当座預金 (翌期支払時)
貸倒償却勘定の内容 売掛債権、貸金等に対する貸倒損、販売費として処理しない特別(異常)な貸倒損のうち特別損失としないものを処理する勘定です。 【例】 ※ 売掛金、貸付金について貸倒れが発生したとき 【仕訳例】 ※ 会社更生法の規定による更正計画の認定決定された得意先に対する貸金等 (借方) 貸倒償却 (貸方) 受取手形 (借方) 貸倒償却 (貸方) 売掛金 【税務上の取り扱い】 (注)経理実務Q&A 回収不能の売掛債権の処理 を参考にしてください。
諸引当金繰入額勘定の内容 諸引当金戻入額勘定を参考にしてください。
繰延資産償却勘定の内容 支出の効果が1年以上に及ぶ費用を経常的に資産とするもの(資産の取得価額とされる費用及び前払費用を除く)を処理する勘定です。ただし、支出金額が小額な繰延資産は一時の損金算入することができます。 【例】 ※ 商法286条、287条に規定する繰延資産の償却費 ※ 法人税法施行令第14条に規定する繰延資産の償却限度額内の償却費 【仕訳例】 決算期末時に直接法により法定の償却費を計上 (借方) 繰延資産償却 (貸方) 公共施設負担金 【税法上の取り扱い】 商法上の繰延資産の償却は、商法の規定により任意償却とされ一時償却も認められますが、税法上の繰延資産償却は法人税法施行令第14条によって法人税法基本通達にその取り扱いが定められています。 ※ B/S科目の公共施設負担金勘定を参考にしてください。
雑損失勘定の内容 営業に関連しないその他の支出又は損失を処理する勘定です。 【例】 ※ 盗難、横領、紛失による損失 ※ 交通事故賠償金 【仕訳例】 ※ 交通事故、盗難、横領等による損失は、事由発生時に所轄警察署に届け出、所定の証明書の交付を受け、保存しておきます。 (借方) 雑損失 (貸方) 現金
固定資産売却(除却)損勘定の内容 固定資産として計上している資産を売却によって生じた損失および除却によって生じた損失を処理する勘定です。 【例】 ※ 有形固定資産を売却した売却代金と帳簿価格の差損 ※ 有形固定資産を除却した場合のその帳簿価格 【仕訳例】 ※ 所有している備品を簿価より低い評価(値段)でしか譲渡できなかった場合の損失 (借方) 当座預金 (貸方) 工具器具備品 (借方) 固定資産売却(除却)損 (貸方) 工具器具備品 ※ 自動車を廃棄処分した場合 (借方) 固定資産売却(除却)損 (貸方) 車両運搬具
諸特定引当金繰入額勘定の内容 特定の支出または損失に備えるため商法287条の2の規定に基づいて計上する引当金繰入額を処理する勘定です。 【例】 ※ プログラム準備金 ※ 電子計算機買戻損失準備金 【仕訳例】 ※ 勘定の合計残高をわかりやすく、引当金ごとに整理しておくことが重要です。 ※ 決算期末に、繰入額を計上 (借方) 諸特定引当金繰入額 (貸方) プログラム準備金 ※ 決算期末に、前期繰入額を戻入 (借方) プログラム準備金 (貸方) 諸特定引当金戻入額
前期損益修正損勘定の内容 過年度損益の修正(訂正)により、当期に損失として処理する勘定です。 【例】 ※ 前記以前に発生した棚卸資産の誤計上による振替損 ※ 前期以前に発生した減価償却資産の陳腐化による損失(一時償却) ※ 前期における負債性引当金の繰入不足 ※ 税務調査によって認定された前期以前の費用(前払費用) 【仕訳例】 (借方) 前期損益修正損 (貸方) 前払費用 (費用認定額)
法人税等充当額勘定の内容 前期確定法人税、都道府県民税、市町村民税の未納額、 当期予定法人税、都道府県民税、市町村民税等の未納額に相当する額を処理する勘定です。 【仕訳例】 ※ 実務では、上記に示した税額の合計を計上します。なお、この勘定は、費用の勘定ですが、法人税の課税所得として加算されます。 (借方) 法人税等充当額 (貸方) 法人税等充当金 ※ 法人税等充当金勘定を参考にしてください。
前期繰越利益(損失)勘定の内容 決算書上、前期決算の結果、得られた未処分利益剰余金の利益処分後の残高を処理する。 【仕訳例】 ※ 期首に仕訳を行うことは、ありません。 ※ 利益処分時に仕訳を行います。 (借方) 当期未処分利益 (貸方) 未払配当金 (借方) 当期未処分利益 (貸方) 未払役員賞与 (借方) 当期未処分利益 (貸方) 利益準備金 (借方) 当期未処分利益 (貸方) 前期繰越利益
積立金目的取崩額勘定の内容 利益処分により、特定の目的で積み立てられた積立金(準備金)のうち、株主総会の直接承認を得る必要のないものの取崩額を処理する勘定で、未処分利益の増加となる勘定科目です。 【例】 ※ 目的を達成するための配当平均準備金の取り崩し ※ 目的を達成した後の設備拡張準備金の取り崩し ※ 別途積立金の取り崩しについては、目的外の使用による取り崩しとして処理します。 【例】 ※ 配当平均準備金を取り崩した場合の仕訳 (借方) 配当平均準備金 (貸方) 積立金目的取崩額 ※ 別途積立金を取り崩した場合 (借方) 別途積立金 (貸方) 積立金目的取崩額
中間配当額勘定の内容 商法293条の5基づく事業年度の中間配当に支払う配当金を処理する勘定です。 【仕訳例】 取締役会において中間配当金を支払う決議した場合の仕訳 (借方) 中間配当額 (貸方) 未払配当金 中間配当金を支払う時の仕訳 (借方) 未払配当金 (貸方) 現金 (税引き後配当金) (借方) 未払配当金 (貸方) 預り金 (源泉税)
利益準備金積立額勘定の内容 商法288条の規定により、会社がその資本金の4分の1に達するまで中間配当を行う場合は利益準備金(現金配当の10分の1以上)を積み増ししなければならない準備金を処理する勘定です。 【仕訳例】 ※ 中間配当に係る利益準備金を積み立てる場合 (借方) 利益準備金積立額 (貸方) 利益準備金 ※ 期中に無償増資を行う場合には、みなす配当の源泉税の問題は、利益準備金取り崩しの場合に起こり、資本剰余金の取り崩しの場合には起こらない。また、無償増資は、現金配当ではないから利益準備金への積み増しを考慮する必要はありません。 |